浴室でこうしとけばよかったというタイトル内で書いていますが、非常に大事なことなのでもう一回、浴室窓に関してご説明します。
浴室に大きな窓はおすすめしません。
理由は、外からの空気がガンガン入ってくる環境では浴室内があたたまりにくいからです。
窓は外と室内の空気の出入口です。
窓が大きいと熱の出入りが激しくなってしまいます。
結果、暖まっても冷えやすい部屋となってしまうのです。
特にタイル風呂と大きな窓の組合せは凶悪そのものです。
ユニットバスが一般化する前は浴室はタイル風呂が主流でした。
そして、タイル風呂には大きい窓が入っていることが珍しくありませんでした。
(浴室換気扇が発展していなかったので、湿気を短時間で多く逃がすためにはしかたなかったのかもしれませんが)
タイルは熱を通しやすい性質です。
おまけに外からの熱、空気がガンガン入ってくるよう大きい窓が入っているお風呂。
夏場は問題ないでしょうが、冬はタイルと窓からの寒気がものすごいことが簡単に想像できてしまいます。
寒気による心臓発作などを発してしまう恐れが非常に高いお風呂となってしまいます。
私が担当したお客様でも身内をお風呂での発作で亡くされた方がいらっしゃいました。
「じゃあ、タイル風呂からユニットバスに変えればいいんだろ?」
と考える方もいらっしゃるでしょうが、浴室の断熱性は窓が小さいほうが効きが大きいです。
今のお風呂にはサイズが大きな窓というのは論外なのです。
浴室窓の例。
このお客様宅の窓は横160cm、高さが120cmはありました。
このような窓のある部屋に裸で入るのですから冬は凍える寒さです。
浴室交換と同時に窓を最新のものに交換してしまえば快適さは一気に向上します。
だけど、工事の手間が増えますし、新たな窓の料金が発生します。
工事の手間を増やさず、窓からの寒気を塞ぐのに最も良い方法はなにか?
手段を二つ紹介します。
①窓を内側から塞いでしまう。
もともとある窓を裏側から塞いでしまう方法です。最も手軽かつ、確実な方法です。
下の写真を参照ください。
上の窓をふさいだ写真です。
厚み50mmの発泡スチロールでふさいでいます。
裏面は黒く塗ることで、外からは完全に見えなくなります。
白とオレンジの部分は一般的な断熱材です。
この方法だと、かかる料金と手間が少ないです。
断熱性以外の効果として、防音、防犯性もぐんと上がります。外からのぞき見されることもありません。
でも、光が浴室入口からしか入らないので人によっては閉塞感を感じやすいです。
「窓が無くなったら、暗くなるのがいやだ。窓は大きめだけど、塞ぎたくない。換気のために外の空気を入れたい」
という意見の方もいらっしゃると思います。その時の方法が次の方法です。
②内窓を入れる(大きすぎる窓の場合はできないときもある)
もとある窓はそのままにして、浴室用の内窓を入れる方法です。
窓を塞ぎたくないけど、寒さ軽減もしたいという方には最も現実的な方法でしょう。
浴室内窓の例。
幅が120cmぐらいまでなら、内窓を入れることで快適性と光の確保ができます。
この方法は内窓の料金がかかります。しかし、窓そのものを入れ替えるよりはずっと安くすみます。
光が入りますし、外の空気を直接入れることもできます。
さらに、ガラスを曇りガラスなどにすればプライバシーの確保もできます。
窓を塞ぐときほどではないですが、防音、防犯性も上がります。
ただ、内窓を入れてどれぐらいの効果があるのか?は実際に施工してみないとわかりません。
浴室に入るのは裸という最も無防備な状態です。
男性、女性関係ありません。
浴室を快適なものにするため、大きい窓はすすめられません。
お風呂の交換を考えている方はお風呂本体以外に窓も重要項目としてとらえてください。