ご家族に車椅子が必要な方がいらっしゃる家庭は多くいます。
団塊世代が60代後半に入った2010年を境に一気に増えているように思います。
車椅子を使わなければならない家について考えなければならないことは何か?すべきことは何か?をお伝えします。
①段差は解消されているか?
車椅子にとっての最大の障害が段差です。
玄関、階段のように大きな段差から敷居などの小さな段差。それら全てが車椅子にとっては障害です。これらの解消をしないと車椅子は移動がほとんどできません。
玄関や階段のように大きな段差はスロープやエレベーター、小さな段差は段差解消のための見切り材を当てましょう。
歩ける人にとってはなんら問題のない段差であっても車輪にとっては大変なことがあります。
バリアフリー化は常に考えてください。
②通路、入口の横幅と室内の広さは十分か?
通常、廊下の横幅は70cm~80cmぐらいです。
立って移動するには問題ない幅ですが、車椅子だと狭いです。
車椅子を使うご家族のためにリフォームや一部改装を行うときは通路を広げることと、車椅子がある程度自由に動けるスペースを作ることを第一に考えてください。
特にトイレと浴室の入口、室内の広さは手伝いの楽さに直結します。
③室内の傷の防止はできているか?
車椅子を使用することで最も発生する事態が「あっちこっちにぶつけることでの壁の傷と床にできる傷」です。
車いすの回転や移動のときは想像以上にぶつけたり床に傷を作ってしまいます。
床に傷をつけない方法として、最も簡単かつ確実なのは通路部分に絨毯やタイルカーペットを敷設することです。
そして壁で最も傷つけやすいのは角部分です。
角部分にスポンジなどでできたコーナーガードを付けましょう。車椅子による傷だけでなく、角にぶつかることでの怪我を防げます。
④補助としての手すりを付けるべき場所は?
車椅子が必要な方でも一人で用を足したり、自力での移動をしたいときがあるでしょう。
そんなとき、手すりがあると一人でも立ち上がったり少しの移動ができたりします。
特にトイレ、浴室には手すりを付けることをおすすめします。
総論
車椅子を使う上で最も重要視すべきことは「車椅子を使うことに負担を感じないためにはどうするか?」です。
とにかく楽に車椅子を使うには?車椅子生活が不便にならないためには?ということを考えましょう。
我慢しながらの生活をしてるとあっという間に精神がすさんでいきます。
精神がすさんでいくと家族仲がギスギスしていきます。