室内の湿気、カビ臭、埃臭は気になりだしたら止まりません。
普段は快適な部屋でも雨が降ったら途端にじめじめしたり、カビ臭がしたりというのはよくある光景です。
これらの最も大きな原因は室内の湿度が高すぎるのが原因です。
人間が快適に思う湿度は40%~60%の間で、65を超すと不愉快なものとなります。
湿度が上がると、室内のペット臭や体臭がパワーアップして室内全てが「くっせえ」となります。
これらに高温が加わると吐きそうなほどの臭さになることがあります。
更に温度と湿度が上がると、ダニの発生が多くなります。アレルギーのある人は大変です。
現在はアレルギーでなくとも将来発症してしまう危険があります。
湿度を一定に保つのに最も有効なのはエアコンの除湿機能です。
扇風機を併用すれば、効果が大きく上がります。
次に有効なのが換気です。(雨の日は全く意味がありませんが)
室内に置く除湿剤といえば珪藻土や脱臭炭がありますが、劇的な効果はないのでご注意ください。
以前ご紹介したLIXILのエコカラットは壁面積を大きくするほど効果が得られます。
条件によっては劇的に変わります。
意識しにくいことですが、床下からの湿気対策も重要です。
湿気は水蒸気です。水蒸気は地球の原則として、下から上に移動します。
つまり、地面から水蒸気が上がってきて室内に湿気を満たすのです。
今の新築は床下を全部コンクリで打つベタ基礎なので気にすることはありませんが、1990年代中頃まで主流だった布基礎は地面がむき出しです。
この地面部分に湿気対策を行うとすれば、土間シートと調湿材があります。
建築家や工務店さんによっては土間シートを使うことに反対の方がいますが、費用対効果は大きいので私は床工事と一緒にお薦めすることが多いです。
シートと調湿材を敷設した例です。
この現場は床下地面からの湿気が多く、カビ臭がしたので、シートと調湿材を両方使用しました。
結果、お客様から湿気とカビ臭が減ったことを報告いただきました。
「こんなことせずにコンクリート打てばいいじゃないか」という意見も当然ありますが、費用以外にコンクリートが固まるまでの数日間工事ができなくなってしまうことを考えると、少しでも早く工事を終わらせる必要がある現場ではシートと調湿材を敷設することが多いです。